新カナメ物語 番外編 7 まんちゃん

最終レース 発走の時 三人は 払い戻し窓口へ 出向いた
「はい この番号札をお持ち下さい」
ワクワク ドキドキ
「お待たせしましました おめでとうございます 600万円です お確かめ下さい」
震える手で 受け取り すぐに 肩掛けのバッグに入れ 変な奴につけられてないか 警戒しながら 外に出た
バス停を過ぎ 東中山駅に向かう細い道筋にある駐車場(中山競馬倶楽部)に入る
「今日はお疲れ様でした 楽しく接待させて頂きました 仕事の方もきっと上手く行くでしょう」
正村社長 今日は 1日 ありがとう ございました お陰様で 大勝ち出来ました
万が一の為に 会社から用意されていた 20万円入り 封筒を手渡すと
「いや これは いけません 収賄とかになってしまいます」
違いますよ これは 私個人からの ご祝儀です 義父から 渡すように言われましたから もちろん 義父にも 差し上げます から ご遠慮なく
次回は 私が ご祝儀 払いますからねって言って 自らで運転して 駐車場を後にした
お義父さん うちに寄ってかれますか?
いや 少し 西船で寄り道して 帰るよ
咲良 伸一に宜しくね あと 娘には 内緒にしておくから 貯金しておきなさい

300万円って報告しておきます。 はい お義父さん どうぞ 100万円の束を ポケットに入れた。内緒にしておきますから
えっ! いいよ
だって今日 負けたんでしょ お義母さんに怒られますよ
ホント いいの ?
ご遠慮なく どうぞ 今日はお手伝いして頂きましてありがとうございました。

ただいま~ 帰ったよ~
おかえりなさい あれ? パパは?
寄るとこ有るって
居酒屋さんね いつものコース だわ
で 無駄遣いしなかったでしょうね
うん 増えたよ
そう 良かったね でも もう やっちゃダメだよ 競馬は
えっ!
えっ!じゃないの で いくら 儲かったの 300
300円 せこ~
まんえん
ん? 300万円! 嘘つき
じゃ~ん
きゃあ 素敵~ 愁一くんなら 勝てると思ったのよ 凄い凄い
その中から 20万円は会社のお金だから 接待費の余り
じゃあ 278万円は 私のね
え~ 俺にもくれよ
じゃ 5万円ね そこから 2万円返してね 貸してた分
せこ~
マンションのローンと 伸一の学費に使う あなたが持ってたって 無駄遣いするだけでしょ
確かに… く~ …(ぐふふ ホントは 500万円なのに へそくり へそくり)

あれ お父さん 早かったね 負けたの?
いや 勝ったよ
ふ~ん いくら 50
たったの 50円?
アホ 俺クラスだと 50万円の事を 50って言うんだよ
へぇ~ 頂戴 咲良も 貰ったって
277万円も 凄いね 愁一くん
ビギナーズラックだよ 自分の誕生日で 当ててたよ
はい (手を出す)
ほら 25万円 半分ずつ
ん~ 何か 怪しい (素直にくれる人じゃないし)
何で いらないの
ね~ 何のお金~ (末娘)
お父さんがね 競馬で儲かったってさ あんたも 貰いなさいよ
きゃあ ちょうだい ちょうだい
母さんに 渡したから 少し貰いなさい
あんたも バイトくらいしなさいよ
マックでしたじゃん
たったの 1日 で辞めたでしょ 恥ずかしい
だってさ スマイル下さいって キモいんだも~ん

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で

コメントを残す