続 カナメ物語  04

はぁ〜。 三橋先生がため息を付く。
 ちょっと理事長室まで行って来ます。
 カナメ。熊本まで遠いぞ。(伊橋)
ひぃ~。
 とりあえず 待機してて。(先生)
ふぅ〜。 良かった。
へぇ〜。 らしくもない、寿命伸びたな(伊  
 橋)
ほっ!。

何が ほっ!だ。たった 1レースでクビだなんて 先生 頭かかえてたぞ。
ごめんな。気ぃ付いたら 跳んでもうた。でも な、えろう気持ち良かったでぇ。
アホ。もう 怒る気もしない。
(理事長室にて)
誠に申し訳ございませんでした。
いやいや 前代未聞の出来事で どうしたものか 思案してます。
厳しい処分は 覚悟しております。
いや 困っているのは そんな事ではありません。
は?
タイム 見ましたか? 途中から参加して 斤量無し にしても レコードタイムで走ったと推定されてます。しかも あの防護柵を軽く乗り越えた事 。多大稀れにない身体力 オジューの引退で障害スターが不在の昨今、このまま引退させて良いものやら、役員で話し合ったのです。
復活出来るのですか?
いやいや ルールを変えるのは すぐにとは なりませんから。どうでしょう また彼を 大井の厩舎に戻されては?
地方所属で …また ここで走れるという事ですか?
はい。
とても ありがたいです。ありがとうございます。
痛い足で スキップしながら 厩舎に戻った。
伊橋さん 大井に戻す事になったよ。準備して下さい。
そうですか。はい わかりました。先生 カナメの遺影とか どうしましょ? 
ん〜 記念に取っておきましょうか。
黒縁の写真は そのまま 飾られる事になった。
もしもし お久しぶりです。はい。実は…… という事で また お引受け出来ないかと。そうですか!ありがとうございます。
マキ。大変 大変。
なぁ〜に。
また カナメが戻ってくるってよ。
え〜!。ホント?
あぁ 三橋先生から電話あった。
どうしましょ。
何?
遺影。
いいんじゃないの? 記念に。
そうね。

わ〜。 各厩舎 全員で出迎えた。
おと〜  おかん 帰ったでぇ〜。
おかえり〜。 
カナメ〜 心配したよ。ギュッ ギュッ(ハグ) 
おかん … 
なぁ〜に。
変わらんな ちぃさいまんまやな 乳。
ボカッ。
アハハ カナメ 相変わらずで安心したよ。
ボカッ。 あなたの努力が足りないから 大きくならないのよ。
ん? 
むね……。

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