2007年の新春に2006年の種付けの全容が明らかにされた

2007年の新春に2006年の種付けの全容が明らかにされた。2009年に2歳デビューする馬達の繁殖状況である。

種牡馬の総数292頭、ただし試情馬兼用馬も含まれている。交配された繁殖牝馬10,255頭(サラ系15頭を含む)と発表された。
地方競馬の廃止による縮小によりここ5年間は減少の一途にあり、種付け繁殖牝馬も2002ねんより1,651頭少なくなっている。種牡馬の方も同様に、2002年より78頭少ない292頭(86.13%)が供用されている。

近年(2001~2007年産)日本の父系別占有順位に一大変化が現れた。
2001年産馬の成績は皐月賞・菊花賞は占有交配数第3位のHalo系、ダービーは同第2位のNative Dancer系。一方牝馬も桜花賞・オークスはHalo系、秋華賞はNative Dancer系がそれぞれ制し、古馬になっても有馬記念・天皇賞 春・秋ともにHalo系、宝塚記念・エリザベス女王杯はNative Dancer系。JCのアルカセットも同様である。尚、第1位のNorthern Dancer系からはただの一頭もG㈵勝馬は出現していない。2002年産馬も上記両父系が全てのG㈵を制している。

■2002年の交配数(2001年産)
第1位 Northern Dancer系        3,233頭 25.86%
第2位 Native Dancer系        2,456頭 19.65%
第3位 Halo系            2,350頭 18.80%
第4位 Roberto系                 697頭  5.58%

繁殖牝馬総数12,498頭

■2001年の交配数(2002年産)
第1位 Northern Dancer系        3,433頭 26.97%
第2位 Halo系            2,706頭 21.26%
第3位 Native Dancer系        2,350頭 18.80%
第4位 Roberto系               860頭  6.76%

繁殖牝馬総数12,728頭

ディープインパクトの三冠制覇。オークス・秋華賞はHalo系、桜花賞はNative Dancer系。古馬陣も全てHalo系またはNative Dancer系。第1位のNorthern Dancer系の産駒は不発に終わった。

■2002年の交配数(2003年産)
第1位 Northern Dancer系        3,659頭 30.74%
第2位 Halo系            3,226頭 27.10%
第3位 Native Dancer系        2,074頭 17.42%
第4位 Roberto系                 958頭  8.05%
第5位 Sadler’s Wells系           571頭  4.79%
第6位 Grey Sovereign系             313頭  2.63%

繁殖牝馬総数11,903頭

注* Sadler’s Wellsの父はBlandford系、Val de I’OrneであってNorthern Dancerのダミーであり少数父系に類する。

Sadler’s Wells系がダービー・皐月賞を制し、Native Dancer系が菊花賞を制している。牝馬の方はHalo系が桜花賞、Northern Dancer系がオークス・秋華賞を無敗で制した。Northern Dancer系の牡馬からはG㈵勝馬は出現しないであろう。

■2003年の交配数(2004年産)・・・3歳馬
第1位 Halo系            3,135頭 27.80%
第2位 Northern Dancer系        3,014頭 26.73%
第3位 Native Dancer系        2,071頭 18.36%
第4位 Roberto系                 889頭  7.88%
第5位 Grey Sovereign系             457頭  4.05%
第6位 Sadler’s Wells系           439頭  3.89%

繁殖牝馬総数11,277頭

前年まで3位・2位をキープしていたHalo系が第1位に踊りだした。それ故に、牡馬のG㈵勝馬の出現は難しい・・・という予言が成り立つ。第3位以下の父系から勝馬が出現するであろう。2007年のクラシックが如何に展開するか興味津々である。

注* Halo系とRoberto系に分けてあるが、Haloの父はTeddy系、Victoria Parkのダミーと米国では知られている。実際に全くの別父系である。日高ニックスの名馬が出現することも当然といえる“BTとSSの組合せ”。

同系交配はワーストであることが通例である。2004~2006年度の交配の父系別のバランスシートを現して見るならば、今後の予測が可能となる。

■2004年の交配数(2005年産)・・・2歳馬
第1位 Halo系            3,056頭 27.81%
第2位 Northern Dancer系        2,963頭 16.97%
第3位 Native Dancer系        2,600頭 23.66%
第4位 Roberto系                 974頭  8.87%
第5位 Sadler’s Wells系           952頭  8.66%
第6位 Grey Sovereign系             533頭  4.85%

繁殖牝馬総数10,987頭

第1位と第2位が接近した数値は前年産組と同様であり、第3位以下の父系から主役が出現する予測が成り立つ。

■2005年の交配数(2006年産馬)・・・1歳馬
第1位 Halo系            3,584頭 33.81%
第2位 Native Dancer系        2,405頭 22.69%
第3位 Northern Dancer系        2,204頭 20.79%
第4位 Roberto系                 940頭  8.87%
第5位 Grey Sovereign系             395頭  3.54%

繁殖牝馬総数10,600頭

前年第2位にあったNorthern Dancer系が第3位に降格し、Native Daner系と入れ替わっている。尚、Halo系は1/3をオーバーし闘争本能に陰りを生じるとの予測になる。第2位から降格したNorthern  Dancerは、長年にわたり第1位の交配頭数をキープした関係上主役を演ずる馬に恵まれていない。
平成8年のフサイチコンコルド以来10年間ダービー馬は出現していない。牝馬の台頭は充分考えられる。牝は順位闘争であって牡馬が自身の血を残すための闘争(繁殖樞を争う闘争)とは異なっている。
以後10年間はHalo系・Northern Dancer系からクラシックの主役は出現しないであろう。Native Dancer(Mr Prospector)、Roberto、Grey Sovereign、Sadler’s Wellsなどの父系に光が当ってくるであろう。

■2006年の交配数(2007年産)・・・当歳
第1位 Halo系            4,153頭 40.49%
第2位 Native Dancer系        2,329頭 22.71%
第3位 Northern Dancer系        2,255頭 21.99%
第4位 Roberto系                 602頭  5.59%
第6位 Sadler’s Wells系           376頭  3.67%

繁殖牝馬総数10,255頭

Halo系が突出してしまった。2005年の54頭の種牡馬登録も、2006年には64頭と急増している。そのうえ2007年の交配からディープインパクト、ハーツクライといった大物が種牡馬供用され50%に近づくであろう。2006年の40.49%はサラブレッド史上初の数字であろう。いよいよサンデーサイレンスの悲劇もせまっているようだ。

以上2000年から2006年までの父系勢力の順位と変動である。参考のため11年前の1997年の種付け状況を述べ、その深くと数字の変化に注意。

■1997年産の交配数
第1位 Northern Dancer系        4,566頭 37.68%
第2位 Native Dancer系        1,577頭 13.01%
第3位 Halo系               939頭  7.75%
第4位 Grey Sovereign系             816頭  6.37%
第5位 Never Bend系           679頭  5.60%
第6位 Djebel系               639頭  5.27%
第7位 Roberto系             527頭  4.35%

その他Hampton系、Staring系、St. Simon系、Princely Gift系などは4%以下の少数父系であった。突出しているNorthern Dancer系の闘争本能が低く、他の全ての父系から主力が輩出される可能性が強くなった・・・と数字は語る。

Northern Dancer系が首位に至るプロセスを述べておこう。
日本にはNijinsky 1967の全弟ミンスキー 1968年生まれが輸入第1号となり、ビゼンニシキなどを輩出し人気を集めたが短命であった。第2号がノーザンテースト 1971であった。同馬の産駒は優秀で、初年産に天皇賞(春)のアンバーシャダイを輩出。ダイナガリバーが社台ファーム産第1号のダービー馬となり、桜花賞・オークスなどを次々と輩出しノーザンダンサー時代を形付けた。馬産地では次々と同系の種牡馬を輸入し、その数150頭にのぼる。
ノーザンテーストの産駒も次々と種牡馬となり、1987年に第1位の座につき以後2002年までキープした。その間、G㈵の勝馬(牡馬)は極めて少ない。殆どがG㈼勝馬までであった。

当時のG㈵勝馬レガシーワールド(父:モガミ)は?馬のJC勝馬であった。他にもワイドバトル、アラシというG㈽勝の?馬がいた。
1985年産のサクラチヨノオー(父:マルゼンスキー by Nijinsky)以来20年間でフサイチコンコルド(父:Caerleon by Nijinsky)が1頭のダービー馬である(同馬は持ち込み馬)。尚、Northern Dancer系の純正な産駒は殆どが外国産馬と持ち込み馬であった。

エイシンプレストン(外)by Green Dancerの0交配
ブラックホーク(外)by Nureyevの0交配
メイショウドトウ(外)by Bigstone
フサイチコンコルド(持ち込み馬)by Caerleon
ピルサドスキー(持ち込み馬)by Polish Precedent

以上が平成になってのG㈵勝馬である。
国内産になると・・・

ネーハイシーザー・・・平成2年産サクラトウコウの0交配
メジロブライト・・・平成6年産by メジロライアン
イングランディーレ・・・ホワイトマズルの0交配

以上の3頭である。

コスモバルク、バランスオブゲームなどは、如何に強くともG㈵では2着がマキシマムである。これも血の宿命であろう。

以上を参考にして活躍する父系を推理してみませんか?

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